ギムネマ・シルベスタは、インド、東南アジアに自生する蔓性植物で、別名をグルマール(砂糖を壊すもの)といい、葉から抽出したギムネマ酸には、味覚の甘味をカットする性質があります。インドでは、2000年以上も前から糖尿病の治療薬として利用されている薬草です。
ギムネマシルベスタには腸管内で糖分の吸収を抑制する働きや、脂肪酸の吸収を抑制する働きがあります。また、食後のインスリンの急激な上昇も抑える働きもあります。ラットでの実験結果では糖質、脂肪酸とも50%ほど吸収を抑制しています。また、血糖値の上昇が抑えられるので肥満が原因の生活習慣の予防にも適しており、幅広くダイエット効果を期待できます。
1887年にイギリス人科学者フーパーはギムネマシルベスタ葉から抽出した成分が酸の性質を持つことから、この有用成分を「ギムネマ酸」と命名しました。
1920年になるとインドに赴任した2人のヨーロッパの医師は、ギムネマシルベスタの乾燥葉粉末を糖尿病患者に3ヶ月間服用させ血糖値が平常に改善する諸例を得てその有用性が確認されました。
1967年ドイツの科学者シュテックリンまた栗原教授(横浜国大)によりギムネマ酸の構造はトリテルペンを骨格にグルクロン酸や数種類の脂肪酸が結合したサポニンの一種であることが判明しました。現在までに17種類の同族体が検出されています。
ギムネマ酸の生理活性について、鳥取大学医学部第一生理:日地康武教授(現鳥取大学名誉教授)のグループなどの研究により次の作用が判明しました。
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